整形外科のご案内
診察内容
整形外科とは運動器官を構成するすべての組織、つまり骨、軟骨、筋、靭帯、神経などの疾病・外傷を対象とし、
その治療および診療を行う専門領域です。
整形外科の治療は、単に病気やケガを治すだけでなく、運動機能を元に回復させることを目的とします。
不幸にして、運動機能の回復が十分に得られなかったとしても、残った機能を最大限に活用して、
元の状態にできるだけ近く機能を回復させることも、整形外科の大きな役割です。
外傷患者さんをはじめ関節外科、スポーツ・上肢の外科、脊椎外科に対して診療を行っています。
定期的に岡山大学の各専門医と連携し手術も行っております。入院は回復期リハビリテーション病棟も有しており、
急性期から引き続き、身体機能・能力の回復に向け積極的に取り組んでいます。
【 2023年度 診療実績 】
年間手術件数 767例 | |||||
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脊椎手術 | 135例 | 上肢・手手術 | 124例 | 下肢手術 | 182例 |
外傷手術 | 294例 | その他 | 32例 |
外来のご案内
◇◇ 変形性膝関節症等に対する新しい治療を開始しました ◇◇
新たな治療の選択肢として、変形性膝関節症やスポーツ外傷・障害等の疾患が対象となる再生医療 (ACP PRP療法)を開始しました。変形性膝関節症とは、膝のクッションとして働いている軟骨が加齢に伴いすり減り、 炎症が起きたり関節が変形したりして痛みや腫れが生じる病気です。一般的には、運動療法、痛み止め内服薬、 注射等により症状の緩和を行い、症状が重い場合には手術が行われます。
当院では、 新たな治療の選択肢として、患者さんの血液を利用した再生医療のひとつであるACP PRP療法を開始しました。
●ACP PRP療法とは
血液には成長因子等の良いタンパク質と炎症や軟骨破壊を促進する悪いタンパク質が一緒に含まれています。
ACP PRP療法では、成長因子を多く含む血小板と細胞の栄養素等を含む血漿を、悪いタンパク質を含む血小板から分離することで血液の持つ治癒作用を高めて治療に利用されます。
血液中の良いタンパク質をバランスよく濃縮し、注入することで、関節内の細胞が病的な炎症を引き起こす仕組みを抑制し、炎症を改善、痛みの緩和、軟骨破壊抑止を行うことが期待されています。
ACP PRP療法は欧州で既に治療法として承認されています。
●ACP PRP療法の特長
①不純物が少ないため、PRP成分の作用による炎症やそれに伴う痛みが少なく、また何度でも治療を受けることができます。
②少量の採血で治療を受けることができ、採血からわずか15分程度で治療が終了します。
●治療の流れ
全3ステップで15分程度
STEP1 患者さんの腕から少量採血 |
STEP2 血液を遠心分離し、 赤血球からPRPを分離、抽出 |
STEP3 PRPを患部に注射 |
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●医療費
再生医療は健康保険対象外の治療であり自由診療となるため、治療当日は投薬等および整形外科以外の診療科への受診はできません。
(税込) |
区分 | 1回1部位 | 1回2部位 | |
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関節(2種) 変形性膝関節症 |
一般 | 55,000円 | 99,000円 |
学生 | 49,500円 | 93,500円 | |
筋腱(3種) スポーツ外傷等 |
一般 | 33,000円 | 60,500円 |
学生 | 30,250円 | 57,750円 |
※学生は18歳の年度末まで |
●診療日時および定員
・診療日:毎週金曜日
・時 間:16:00~17:00
・定 員:4名
●よくある質問
Q1:ACP PRP療法による痛みの改善効果はどのくらい続きますか?
A:欧米の臨床試験では3回の治療で1年程度痛みの改善が持続されたことが報告されています。
Q2:効果はいつから現れますか?
A:個人差はありますが、多くの患者さんは注射後1~2週間程度で効果が実感されます。
Q3:治療後は普段どおり過ごしてよいのでしょうか?
A:治療後も日常的な活動が可能です。
ただし、治療後24時間は治療した関節を使った活発な活動は控えていただくことが推奨されています。
Q4:治療に年齢制限はありますか?
A:基本的に制限はありません。
身体への負担が少ない治療なので、若年層~高齢者まで年齢に関わりなく治療を受けることができます。
ただし、重症患者さんの場合は手術が適している場合がありますので、主治医とご相談ください。
●その他
治療についてのお問い合わせ等は以下にご連絡ください。
住友別子病院 整形外科
電話番号:0897-37-7111(代表)
受付時間:休診日を除く月~金 14:00~17:30
治療の詳細は下記サイトをご参照ください。
整形外科からのお知らせ
再診は予約診療のみとなっております。
手術のため、診察できない場合がございます。あらかじめ電話等で、お問い合わせください。
医師紹介
島村 安則
田中 孝明