泌尿器科のご案内
診察内容
- 尿路結石
- 女性骨盤底機能障害(膀胱瘤・子宮脱・腹圧性尿失禁など)
- 前立腺疾患
- 膀胱がん
- 腎盂尿管がん
- がん薬物療法
住友別子病院泌尿器科では、少し先の未来も見据えながら日々診療に取り組んでいます。

最新のツリウムヤグレーザーを導入しました。少しサイズの大きい腎結石に対しては、新しい術式である
吸引式尿管アクセスシース使用の持続灌流式経尿道的尿路結石破砕術を施行しています。愛媛県ではまだ当院でしか
施行していませんが、今後普及すると思われます。ESWL(体外衝撃破結石破砕術)や経皮的経尿道的結石同時破砕術(ECIRS)も
適応症例には施行しています。
婦人科とも連携を深め、女性骨盤臓器脱専門外来をしています。ロボット支援下仙骨膣固定術については 2023年に導入してから現在まで大きな問題もなく、執刀した患者さん達に満足していただいております。 患者さんの治療選択肢を広げたいとの想いから、エコー使用下骨盤底筋トレーニング指導のできる 理学療法士育成プロジェクトをすすめ成功しております。今年から自費診療での骨盤底筋トレーニング個別指導を開始し、 複数の患者さんより尿失禁が改善したと喜びの声をいただきました。女性患者さんに対しては女性療法士が対応しております。 (希望患者さんいらっしゃればお気軽に泌尿器科 浅井または外来にお問い合わせください。)
従来の前立腺生検より前立腺がん診断の精度が高いフュージョンバイオプシー(MRIとエコー画像の融合下での生検)用の機器を 2023年に愛媛県下最速導入しました。すでに200例以上に施行し、安全性および有用性を実感しています。前立腺全摘後の尿失禁患者さんに対して、 理学療法士による自費診療での骨盤底筋トレーニング個別指導を開始しております。
ロボット支援下膀胱全摘除術を再開しています。症例によっては尿路変向もロボット支援下に体腔内(ICUD)で施行しています。
腹腔鏡下より合併症率が低いと報告されているロボット支援下腎尿管全摘除術を施行しています。
腎がんや尿路上皮がん(膀胱がん、腎盂尿管がん)の転移症例だけではなく、術後補助療法として免疫チェックポイント阻害薬を 投与する症例も増えています。他科や薬剤師と連携しながら、副作用マネジメントに取り組んでいます。根治切除不能な尿路上皮がんに対しては 長年の間プラチナ製剤ベースの抗がん剤治療がファーストラインでした。しかし、今回エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法が ファーストラインとして保険適応となり、当院でも施行しております。進行した尿路上皮がん治療のゲームチェンジャーとなると期待しています。

当院の都合で、泌尿器科では小児や時間外救急での全身麻酔手術は基本的には施行しておりません。精巣捻転であっても年齢や 時間帯次第では、ゴールデンタイムを考慮して他院への紹介をお願いすることがあります。ご理解ご協力のほど何卒宜しくお願いします。
女性骨盤臓器脱外来

- 挨拶
- 診療内容
・女性骨盤臓器脱専門外来
・女性療法士による骨盤底筋トレーニング指導
泌尿器科医師の浅井聖史です。このたび泌尿器科のスタッフの皆さん、 婦人科の山本恵理子医師のサポートを得て女性骨盤臓器脱専門外来を始めました。 骨盤臓器脱で困っている患者さんの生活の質を向上させたいとの想いで診療しています。
女性特有の子宮脱や膀胱瘤といった骨盤臓器脱を対象としています。 診察結果と患者さんの希望をふまえて骨盤底筋トレーニング指導、ペッサリー、 ロボット支援下手術などから患者さんにあった治療法を提案させていただきます。 腹圧性尿失禁についても診療しています。
前勤務先でロボット支援下仙骨膣固定定術(RSC)を導入した経験を活かして、 当院でもRSCを開始しています。私は安全最優先の手術を心がけています。
これからは、女性の理学療法士による専門的な骨盤底筋トレーニング指導も必要と考え、 骨盤底リハビリチームを創設しました。
適応があれば女性療法士による骨盤底筋トレーニング指導を受けることができます。
紹介状が無い場合でも、まずはお気軽に電話でお問い合わせください。
0897-37-7111(代表)
電話の際は、「泌尿器科の骨盤臓器脱についての受診相談」とお伝えください。
ロボット支援下仙骨膣固定術
ハイブリッドツリウムYAGレーザーRevoLix HTL導入
2024年9月に新しい手術器機ハイブリッドツリウムYAGレーザーRevoLix HTLを導入しました。
四国で初めての導入になります。
これまで、泌尿器科における尿路結石や前立腺肥大症に対する内視鏡的レーザー治療は、
ホルニウムレーザーが主流でしたが、
2020年頃から欧米を中心にツリウムレーザーが使用されることが増えてきており、
その後、日本でも増えてきています。
ツリウムレーザーの特徴は、水分子に対する吸収率が高く、
組織への深達度が0.2 mmと浅い点にあります。
その特徴から、周囲組織に対する影響を最小限に留めながら、
標的に対して効果的なエネルギーを照射することができます。
ハイブリッドツリウムYAGレーザーRevoLix HTLは、
国内初のパルス波と連続波の2つのモードを併せ持ったツリウムレーザーで、
1台で尿路結石に対する「内視鏡的尿路結石砕石術」、
前立腺肥大症に対する「経尿道的前立腺レーザー蒸散術」が可能です。
尿路結石に対する砕石術においては、従来のホルミウムレーザーより、
結石を効率よく細かく砕石することに優れ、回収も少なくて済むため、
手術時間の短縮、完全砕石率の改善が期待できます。
前立腺肥大症に対する蒸散術では、周囲組織に対する影響を最小限に留めつつ蒸散が可能で、
迅速な凝固による止血効果も得られます。
術中術後の出血リスクが低い、術後の痛みが少ない、回復が早い等のメリットが期待できます。
ハイブリッドツリウムYAGレーザーRevoLix HTLの導入で、益々安全で質の高い手術を提供していきたいと考えております。

MRI-超音波融合標的前立腺生検システム
【 2020-2023年 診療実績 】
ダビンチ手術実績
2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|---|
前立腺 | 44 | 34 | 26 | 50 |
腎(部分切除) | 5 | 7 | 11 | 7 |
腎(全摘) | 1 | 4 | ||
尿管 | - | - | 0 | 2 |
腎盂形成 | 0 | 2 | 2 | 2 |
仙骨腟固定術 | - | - | 0 | 7 |
主な手術実績
2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|---|
腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 | 44 | 34 | 26 | 50 |
腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(部分切除) | 21 | 17 | 11 | 7 |
腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(全摘) | 6 | 8 | ||
腹腔鏡下尿管悪性腫瘍摘出術 | 12 | 5 | ||
腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍摘出術 | 0 | 1 | 2 | 5 |
腹腔鏡下仙骨腟固定術 | 5 | 12 | 11 | 1 |
経尿道的膀胱悪性腫瘍摘出術 | 93 | 100 | 100 | 86 |
体外衝撃波結石破砕術(ESWL) | 83 | 72 | 89 | 35 |
経尿道的尿路結石破砕術(TUL) | 50 | 46 | 48 | 68 |
経皮的尿路結石破砕術(PNL) | 5 | 5 | 6 | 6 |
経皮的経尿道的同時破砕術 | 0 | 0 | 2 | 5 |
経尿道的前立腺切除術 | 38 | 15 | 32 | 20 |
前立腺生検 (MRI画像と超音波画像の3D融合) |
- | - | 0 | 84 |
前立腺生検(その他) | 138 | 111 | 113 | 37 |
内シャント造設術 | 64 | 73 | 60 | 48 |
外来のご案内
泌尿器科からのお知らせ
※ 手術のため受付時間が変更となる場合がございます。あらかじめ電話でお問い合わせください。
医師紹介
桑野 晴美篠森 健介
浅井 聖史
坂本 みき