リハビリテーション部紹介
はじめに
当院では、総合部門(急性期)・回復期リハビリテーション病棟部門・訪問リハビリテーション(医療)・通所リハビリテーションにより、
疾患に応じた質の高いリハビリテーションを提供することを目的に、日々自己研鑽を行っています。
急性期リハビリテーション部門は2009年度より病棟担当制を開始し、病棟専任の療法士が、
病態に応じたリハビリテーションを提供するために、定期的な病棟カンファレンスへ参加してリハビリテーションを実施する事により、
情報共有されたチーム医療を提供しています。更に2024年度より、多職種による入退院支援のためのカンファレンスを開始しており、
リハビリを必要とする患者様に、入院早期からの介入を図る体制を構築しました。
一方、2015年度から開設された回復期リハビリ病棟においては、1患者あたり1日平均6.5単位(2023年度実績)のリハビリを提供して、
充実したリハビリテーションを実践しています。
人員配置
リハビリテーション部の職員は、現在50名が在籍し、職務を分担して活動しています。
理学療法士 | 27 名 |
作業療法士 | 14 名 |
言語聴覚士 | 7 名 |
受付・業務員 | 2 名 |
リハビリテーション部基本方針
1. 総合実施計画書を基に説明と同意によるリハビリテーションを実践します。
2. 急性期、回復期、維持期の病期に適したリハビリ医療および、安全面に配慮した質の高いリハビリテーションを提供します。
3. 各職種が連携をとりあい綿密な計画の基にチームアプローチを行います。
4. 地域リハビリテーションへの教育・啓発活動を行います。
リハビリテーション部の役割と機能
1. 急性期リハビリ
① 整形外科の術後を主とした運動器疾患
② 脳外科の脳血管疾患
③ ICU早期離床
④ 循環器科の心大血管リハビリ
⑤ 腎臓リハビリ
⑥ 消化器内科の胆膵内視鏡後等の早期離床
⑦ 誤嚥性肺炎等の呼吸器リハビリ
⑧ 外科・泌尿器科・形成外科の術後離床
⑨ 耳鼻科の顔面神経麻痺・めまいに対するリハビリ
⑩ 摂食嚥下に対する評価と治療
⑪ 緩和病棟におけるQOL向上のためのリハビリ
⑫ 浮腫に対する複合的治療
⑬ 骨盤底筋運動
以上の対象に対して廃用症候群の予防に配慮し、 身体機能・能力の向上及びハンディキャップの軽減・解消を目的としたリハビリテーションを行います。
2. 回復期リハビリ
回復期リハビリテーション病棟の対象疾患に対して、 回復期検討会議に於いて入棟の可否を決定した患者さんが対象となります。 障害を受けた患者さんを、 その方のなしうる最大の 「身体的」「社会的」「精神的」「職業的」「経済的」 な能力を有するまでに回復させることを目的とした、リハビリテーションを行います。
3. 維持期(生活期)リハビリ
主として回復期リハビリ病棟退院後の、介護保険下に於ける短時間デイケア及び医療保険下の訪問リハビリを行います。 介護保険下のリハビリについては、併設の老人保健施設「王子苑」で対応します。 一方、診療報酬外の活動として、介護予防事業、学校保健、メディカルサポート、障がい者スポーツへの協力を行います。
2024年度年間目標の設定
リハビリテーション部では、年度ごとに部門別の目標を設定し、達成感のある職場づくりを目指しています。
2024度の目標は
「病棟との連携を強化して、リスクを軽減した効果的なリハビリを提供する」として、
具体策1: | 病棟別に専任リーダーを配置し、入院診療計画書・退院支援計画書作成に協力して病棟運営の円滑化に協力する一方、 入院直後の患者情報を把握して、リハビリを必要とする患者に、病態に応じた早期からの介入を行う事で、 廃用症候群の予防に積極的に取り組んでいく。 |
具体策2: | 各病棟の月別単位数・延べ人数・実人数 ・患者一人あたり提供単位数を調査して、部内で報告し、効果を判定する。 |
具対策3: |
回復期リハ病棟実績指数 平均73.0以上 以上を掲げ、各部門により以下の具体的数値目標を設定しました。 |
【回復期目標】
PT:退院後訪問カンファレンス年間12回以上
OT:外出訓練年間110件以上
ST:部内症例検討会件数年間12件以上
【総合目標】
PT:部内勉強会件数年間12件以上
OT:部内症例検討会件数年間12件以上
「食事・整容動作からみる急性期OTのクリニカルリーズリング」
ST:ICU/HCUを始めとする各病棟への嚥下機能低下に対する予防介入開始
育成(業務知識・スキル)
2019年度より開始した、入職5年目以内の職員に対して各療法の
クリニカルラダーを使用した新人教育、(理学療法では理学療法士協会・職員研修到達目標)
各診療科専任療法士による部内勉強会の実施、
積極的な院外の勉強会の参加の推進、当院の研究課題である院外発表等、育成や生涯教育にも力を入れています。
また、昨年度より開始された登録理学療法士制度について、研修委員会を設立して対応しています。
一方、リハビリに関わる資格取得や研修会参加を積極的に支援し、
地域の基幹病院として効果的なリハビリテーションを提供するとともに、職員の皆様には、生涯にわたり、
意欲的な生活が出来るよう支援します。
2023年度臨床実習生受け入れ計画
療法士の実習は、毎年積極的に行っています。特に新居浜市出身の実習生には、受け入れへの協力を惜しみません。 昨年度は、PTS 6名 OTS 4名 STS 2名 を受け入れました。
院外協力活動
愛媛県理学療法士会協会の委託事業参加(愛媛マラソンメディカルサポート・障害者区分判定会)
新居浜市地域包括ケア会議参加
介護予防リーダー育成事業参加
新居浜介護保険認定審査会参加
研究内容
『人工膝関節施行患者の主観的評価と客観的評価との関連』
『当院での上肢骨折患者における転倒予防対策の取り組み』
※ 日本リハビリテーション学会・日本理学療法士協会専門部会・日本作業療法士学会にて発表実績あり。
※ 2024年第24回愛媛県作業療法士学会にて発表し、2名が奨励賞を受賞しました。
施設基準
心大血管リハビリテーション料Ⅰ
脳血管リハビリテーション科Ⅰ
運動器リハビリテーション科Ⅰ
呼吸器リハビリテーション科Ⅰ
廃用症候群リハビリテーション科Ⅰ
がん患者リハビリテーション料
早期離床・リハビリテーション加算
回復期リハビリテーション病棟入院料Ⅰ
通所リハビリテーション
訪問リハビリテーション(医療)
リハビリテーション部実績
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
自宅復帰率 % | 77.4 | 76.5 | 78.6 | 76.4 |
初期ADL BI | 35.4 | 32.6 | 34.9 | 30.9 |
最終ADL BI | 74.9 | 71.8 | 74.7 | 72.6 |
回復期リハビリテーション病棟実績
回復期リハⅠ | 施設基準 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
重症度割合 % | 40%以上 | 49.0 | 47.3 | 61.1 | 51.6 |
4点以上改善 % | 30%以上 | 82.7 | 86.4 | 85.3 | 74.8 |
在宅復帰率 % | 70%以上 | 89.5 | 86.8 | 85.9 | 89.8 |
実績指数 | 40以上 | 58.2 | 66.2 | 71.3 | 73.0 |
外来心臓リハビリテーションのご案内
当院では外来心臓リハビリテーションを実施しています。
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リハビリセンターへのお問い合わせは、 yasuyuki_yoshida@ni.sbh.gr.jp までお願いします。
外来のご案内
医師紹介
リハビリテーション部長 増田 賢二リハビリテーション部 医長 東 久登