外科のご案内
診察内容
- ~基幹病院として、地域の外科医療を支えます~
- ~他科と連携して、高いレベルの癌治療を~
全身麻酔の手術件数は、がんの手術件数と緊急手術の増加を受けて2015年以後増加しています。 腹腔鏡手術が多いのも特徴で2022年は360件の腹腔鏡手術を行いました。

当院は、全国どこでも質の高い癌医療を提供することができるように指定されている、
地域がん診療拠点病院(愛媛県で6施設)の1つです。
特にがん診療の手術・治療においては、放射線科・内科医との連携が不可欠です。
定期的に外科と他科との合同カンファレンスを開いており、PET-CT・3T-MRI・320列CT等、最新の診断機器から得られた検査結果をもとに、
総合的な意見に基づいて治療方針を考えています。

(PET-CT等、最新の診断機器からの画像を用いた、術前合同カンファレンスの様子)
胸腔鏡・腹腔鏡による内視鏡手術にも力を入れており、根治性と低侵襲の両立を心がけています。

(2016年10月から稼働している新病院での手術室では、天井吊り下げ型ハイビジョンモニター等、最新機器による手術を行っています)
診察実績
消化器外科
上部消化管
主に胃がんの治療を行っています。早期がんだけでなく進行がんにも腹腔鏡手術を導入しています。
全国的に胃がんの切除症例数は減少してきていますが、
先生方からのご紹介により昨年も多くの患者さんの手術を当院で担当させていただきました。
腹腔鏡手術では、ビデオ診査による技術認定医制度(腹腔鏡の指導者としてふさわしいとされる資格)
があります。今年度より、
当院は胃がん手術でビデオ審査を通過した外科医が在籍している数少ない施設の一つとなりました。
胃の手術は食事に大きく関わるため、
根治性だけでなく年齢や術後のQOLなどを総合的に考慮した治療を心掛けています。
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胃や十二指腸の粘膜下腫瘍(GIST等)に対する腹腔鏡・内視鏡合同胃局所切除(LECS)も導入しています。 内科医がESDという胃癌の内視鏡治療に用いる器具で胃の中から胃壁を切開し、外科医が腹腔鏡で胃の外から切開して、 合同で腫瘍の局所切除を行い、外科医が腹腔鏡で胃に空いた穴を縫合閉鎖します。

下部消化管
“技術認定医が指導すれば腹腔鏡下大腸がん手術の成績が向上する“
(Supervision by a technically qualified surgeon affects the proficiency and safety of laparoscopic
colectomy performed by novice surgeons.)という日本からの論文が2017年、
海外の一流雑誌Surgical Endoscopyに掲載されました。腹腔鏡手術では、
ビデオ診査による技術認定医制度(腹腔鏡の指導者としてふさわしいとされる資格)があります。
当院は大腸がん手術でビデオ審査を通過した外科医が在籍している数少ない施設の一つです。
近年、大腸がんの手術件数が増えています。肛門温存を希望される方の受診も増えてきており、
腹腔鏡手術の件数増加と難易度の高いとされる直腸がんの手術割合が増えているのが当院の特徴です。
骨盤内拡大リンパ節郭清(側方郭清)や括約筋間直腸切除(ISR)もロボット(ダビンチ)で行っています。
2018年末より、直腸がん手術にはロボットを導入しており、全国学会でも治療成績や手技の工夫を発表しております。
当院のロボット手技の英語論文がAsian Journal of Endoscopic Surgeryに掲載されています。
さらに、2022年より“ダビンチ結腸がん手術”も導入しております。結腸がん手術ではより精密なリンパ節郭清を行い、
より傷が小さくかつ術後の疼痛や脱腸が少なくなる工夫を取り入れています。
全国の大腸外科先進施設としての責務として、現在、下記の全国規模臨床試験に症例登録を終えております。
● 後期高齢者低位直腸がん(高リスク pT1、低リスク pT2)に対する準標準的治療を評価する多施設共同前向き観察研究
● 潰瘍性大腸炎に対する腹腔鏡下手術と開腹手術の臨床成績の検討COSUC study
● 骨盤内悪性腫瘍に対するロボット支援下骨盤内他臓器合併切除に関する多施設共同後ろ向き観察研究



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当院は地域での炎症性腸疾患の中核医療施設であり、大腸全摘やクローン病の手術等、炎症性腸疾患の手術も腹腔鏡を導入して行っています。
肝胆膵
腹腔鏡下胆嚢摘出術が多くを占めており、急性胆のう炎の腹腔鏡手術が増加しています。
2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | |
---|---|---|---|---|---|
胆嚢摘出術(腹腔鏡) | 97(83) | 126(116) | 137(119) | 154(140) | 151(140) |
膵切除 | 6 | 7 | 9 | 1 | 1 |
肝切除 | 17 | 15 | 17 | 9 | 10 |
そけいヘルニア手術
前方アプローチ(腰椎麻酔下での小切開手術)や腹腔鏡でメッシュという人工物を用いた手術を行っています。
近年腹腔鏡下そけいヘルニア手術を積極的に導入しております。
術後疼痛が少なく社会復帰が早いのが特徴で、慢性疼痛も少なくなります。
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その他
地域の緊急手術に対応しているのも当院の特徴です。胆嚢炎、消化管穿孔、腸閉塞などの救急疾患の症例も多いです。
緊急手術にも低侵襲な腹腔鏡手術を行うことが多く、早期の回復につながっています。
乳腺・内分泌外科
(2023年度より内分泌外科の診療を中止しております)
乳腺診療は、乳がん検診から精密検査、手術、薬物療法、放射線治療と全般を行なっています。
診断については、マンモグラフィ・エコーを行い、病変が見つかれば、細胞診・針生検を行い診断します。
さらに精査が必要と判断した場合は、ステレオガイド下マンモトーム生検やエコー下でバコラを行い、診断をつけます。
手術は、形成外科と連携して、乳房切除後の自家組織を用いた筋皮弁による再建や人工のバッグによる再建も行っています。
腫瘍が小さく、温存療法ができる場合は、なるべく傷が目立たないようにしています。
手術後の再発を抑えるための補助療法(化学療法、放射線治療、ホルモン療法)は、患者さんの希望を取り入れながら、
ガイドラインに沿って行っています。
【 診療実績 】
2022年度
乳腺・甲状腺外来受診者延べ人数 5,623人
乳腺・甲状腺エコー総件数 3,007件

施設登録
日本外科学会指定施設
日本消化器外科学会関連施設
日本臨床腫瘍学会研修施設
日本大腸肛門病学会認定施設
日本呼吸器外科学会関連施設
日本乳癌学会関連施設
指導医・専門医資格等
日本外科学会指導医・専門医・認定医
日本消化器外科学会指導医・専門医・認定医
日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
呼吸器外科専門医合同委員会呼吸器外科専門医
日本胸部外科学会認定医・正会員
日本乳癌学会認定医
日本がん治療認定医機構暫定教育医・がん治療認定医
検診マンモグラフィ読影認定医師
日本大腸肛門病学会指導医・専門医
日本内視鏡外科学会技術認定医・評議員
日本内視鏡学会専門医
ロボット支援手術認定プロクター(手術指導医)
日本ロボット外科学会専門医(ROBO-DOC PILOT 国内A級)
外来のご案内
外科からのお知らせ
※乳腺外来
予約制のため、予約のない場合は診察できない場合があります。
※乳腺・甲状腺エコー外来
完全予約制です。
※あらかじめ電話にてお問い合わせください。
医師紹介
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