回復期リハビリテーション病棟
当院回復期リハビリテーション病棟では、運動器疾患や脳血管疾患を中心に、
身体機能の回復とADL自立を目指した専門的なリハビリを提供しています。365日リハビリを実施し、
昨年は実績指数69.2を達成するなど、質・量ともに全国平均(2023年度 49.5)を上回る成果をあげています。
入棟時には患者さんやご家族の希望を伺い、自宅訪問を通じて生活環境を把握し、
その情報をもとに多職種でカンファレンスを行い、個別性を重視したリハビリ計画を立案します。
住宅改修支援や外出訓練などの院外リハビリも積極的に実施し、退院後の生活を見据えた支援を行っています。
(2024年度 入院時訪問98件 住宅改修訪問 88件 外出訓練 142件実施)
また、地域包括支援センターやケアマネジャー等との連携を密に行い、退院前カンファレンスや情報共有を通じて、
在宅復帰後も切れ目のない支援ができる体制を整えています。
さらに、定期的な勉強会を通じて職員の知識・技術の向上にも注力しています。
地域と連携し、患者さんの「その人らしい生活」の実現に向けて、全力でサポートしています。
理学療法
理学療法部門では、脳血管疾患や運動器疾患を中心に、
身体機能の回復と日常生活動作(ADL)の自立を目指した個別リハビリを提供しています。
NESS L300Go®やgait innovationなどの先進機器・装具を活用し、より効果的な歩行・動作訓練を実施しています。
また、多職種とも連携しながら、実生活を見据えたリハビリを行っています。
さらに、定期的な症例検討会を通じて知識と技術の向上にも努め、常に質の高い支援を目指しています。
神経筋電気刺激装置や歩行支援用装具を使用した歩行訓練
作業療法
作業療法部門では、患者さんの自立した生活を支援するために、
日常生活動作(食事、入浴、更衣、トイレ)の訓練を行っています。
特に転倒リスクの高い入浴動作においては、セラピストが動作評価を行い、
他部門への情報伝達を行うことを徹底し、患者さんが安全かつ自立した動作ができるよう努めています。
また、上肢機能訓練や集団でのレクリエーション活動を通じて、
社会的な交流や身体機能の向上を促進します。
退院後の生活が少しでも充実し、困難を減らせるよう、
退院後を見据えた動作訓練や生活関連動作(調理、掃除など)の練習も実施しています。
患者さんが自宅に戻った後も安心して過ごせるよう、最適なサポートを提供します。
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上肢機能訓練 | レクリエーション | 調理訓練 |
言語療法
言語療法部門では、脳血管疾患患者に対する高次脳機能評価・訓練、嚥下評価・訓練を行い、
退院後の家庭復帰、職場復帰を目的に支援をおこなっています。院内でのリハビリに限らず、
退院後の生活を想定した外出訓練なども実施しています。
また、整形外科疾患等の認知機能低下患者・嚥下機能低下患者への介入では、
それぞれの症状・問題点に合わせて、リハビリテーション・レクリエーションを行う一方で、
ベッドから起きて活動できるような環境づくりやコミュニケーション場面の提供を、
他職種と連携して行っています。
嚥下障害患者に対しては嚥下機能改善・誤嚥性肺炎の予防を目的に、安全に食事が行えるよう努めています。
2024年度 回復期 言語療法 高次脳機能スクリーニング検査(平均点)
入棟時 | 退院時 | |
MMSE | 18.2点 | 18.8点 |
FAB | 8.2点 | 9点 |
2024年度回復期 言語療法 嚥下機能訓練実績
入棟時嚥下食 | 退院時嚥下食離脱 | 嚥下機能改善率 |
33名 | 15名 | 46% |